横須賀拓さんからのメッセージ

横須賀拓さんからのメッセージ

『仙高のみんなへ』

3年7組だった横須賀拓です。憶えていてくれたら幸いです。
今は東京でフリーランスでグラフィックデザインの仕事をしています。

実家のある吉成はご存知の通り、仙台高校より山沿いですから被害は小さいようです。
それでも数日家族とは連絡が取れず、不安な日々を過ごしました。
報道を通じて、日に日に明らかになる宮城県の状況に目を疑いながら、 しかし、まぎれもない事実であることに間違いはなく、少しづつ、受け留め始めています。
地元にいる皆さんにとっては、僕の想像以上の光景が今、目に写っていることと思います。

家族、知人の安否が確認出来て、ほっとしてからというもの、 高校時代の思い出がふと甦る瞬間が何度もありました。
まだ、18歳の青春を謳歌している若者たちの姿がありました。
僕は卒業後すぐに仙台を離れたましたし、その後の交流もなかったので、 91年のあの日で時間が止まっています。
あの日、18歳だった皆さんの20年後の顔は想像出来ないけれど、すぐにとは言わないけれど、その顔に少しづつ笑顔が戻ってきてくれることを信じています。

これから仙台は復興に向けて、大変だと思います。
僕も東京から出来ることを考えています。
力になれたらと思っています。
地震の最中、同級生のひとりが出産した話を聞きました。
新しい命だって誕生しています。
時間は止まっていないんだなと、改めて思いました。
残された命、誕生した命、生きて行かねばなりません。
がんばりましょう。

この場を与えて下さった、久保内さんに感謝します。


横須賀拓

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